トップページ “人間と性” 教育文化センター岐阜県“人間と性” 教育研究協議会 (岐阜性教協)エイズサポートぎふ (ASG)レインボーぎふ

 岐阜県“人間と性”教育研究協議会 (岐阜性教協)
たまゆら2020年3月号巻頭言

     素敵な卒業式でした。

 3月6日(金)に、私が勤務する中学校で卒業式を行いました。
もちろん、新型コロナウィルスの蔓延予防のため、縮小版の卒業式。来賓なし・生徒1名につき家族1名の参加・校歌合唱と卒業合唱なしなど、今までに経験したことのない卒業式となりました。
 卒業式当日の朝、あなた方は元気に登校し、久しぶりに会えた友達たちと再会を喜び合い、今までで一番の笑顔を見せてくれました。そして、式が始まると体育館に堂々と入場し、背筋を伸ばし目線はまっすぐ前を向いて椅子に座りました。
 本当は、最後の校歌も卒業合唱も歌いたかったでしょう。毎日、あんなに一生懸命に合唱の練習をしていたのにね。卒業式の練習もまともにできないまま当日を迎え、不安でいっぱいだろうに。と言う私たちの心配をよそに、あなた方は、立派な姿で大人を魅了してくれました。
 式の間、卒業生1人1人の横顔を見つめながら色んな出来事を思い出しました。保健室に「むっかつくっ!」「うぜーっ!」と叫びながら来た子、「なんで私ばっかり」「どうせ自分なんて」と悔しくて涙を流した子、やっとの思いで自分の悩みを話せた時に見せてくれた“ホッ”とした表情など・・・。私は、保健室で1人1人が自分を見つめて心を整え教室へ戻っていく姿を応援しつつ尊敬していました。あなた方の思春期という大切な時期を一緒に過ごせたことに感謝しています。
 学校長が、式辞で「今回の事態で、今まで、当たり前に学校に来て、当たり前に友達に会っていたこと。この当たり前が、いかに貴重で素晴らしい事なのかを、実感しましたね。」と、話してくださいました。私たちは、当たり前の毎日の中で小さな出来事を経験し、その経験を丁寧に積み上げながら“自分”になっていきます。私は、あなた方に“素敵な自分”になってほしいと願っています。

 そして、私の息子も3月25日に小学校を卒業します。
彼は「どうして、僕たちの年だけ、こんなことになってしまったの?合唱も頑張って練習したんだよ。もっとみんなと遊びたかったのに・・・」と話してくれました。しかし、何事も考え方次第で幸せにも不幸にもなれるはず!だから「卒業式だけはやってあげようと、先生方が一生懸命に準備してくれる、この“特別”に感謝しようね。」と話すと、彼の顔に笑顔がもどりました。
 3月25日の息子の卒業式、たとえ縮小版だったとしても、そこには息子達の一生の宝物が宿っていると思うと、感動もひとしおです。